7月の頭に結成して、全く何も無い状態から8月上旬のフェスタに挑んだ。
まず合宿だ。
平田は私より2年も先に退職していたので、単純に2年間太鼓に触れていない。
私もまだ駆け出しなので、全くもって叩けない。木村も同じ。
とにかく楽器に触れるしか無いので、電話をくれた方に頼んだ。嬉しいことに太鼓をなんとか数台借りれることになり、本格的に合宿開始。
と言っても3~4日しか時間が取れ無いので、朝から晩まで徹底的にやり込むしかなかった。
その中で生まれた処女作が、締太鼓のみのアンサンブル曲「真」だ。
ユニゾンもあれば、3パートに分かれるアンサンブルもあるので、個々のレベルアップが当然必須になる。
何度も繰り返し、何度も変更し、何度も話し合いをし、また繰り返し・・・、延々にやり続けなんとか完成したのを覚えている。
そしてもう1曲無理やり作り、なんとか本番ができる状態になった。
ちょうどその頃、ついにチームの名前も決定。
私の下の名前の読み方「いっき」は入れようと言うことになり、私の家族とメンバーで相談した結果「一気にいてまえ!!」という意味も込めて「太鼓衆一気」に決定。
衣装は、母が服飾の仕事をしていたのでお願いし、かなり奇抜な衣装が完成した。
男は白のタンクトップに、白のエナメルパンツ、下はコンバースのハイカット。
紅一点の木村は赤のタンクトップに赤のスカート。
今でこそ様々な衣装の団体がいるが、当時は法被が主体だったので、結構インパクトがあった。
「白と赤で日の丸でええやん!」
結成したてのチームだから、何としても目立たなくてはならない。
しかし、技術もなければまともに太鼓も叩けない(笑)
あるのは熱量だけ。
とにかく勢いと気合と衣装の派手さでかましてやろうと思ってた。


続く