父の古希ドラムソロコンサートの最後の質問タイムでお客様が「80歳になった時またコンサートやりますか?」と父に聞いていました。
父は即答で「やりません」
会場爆笑
父「先のこと分かっていたらオモロないやん。たまたま80歳になって、たまたまコンサートしよかなと思ったらやります」 
そう、先のことなど分かりません。
この父にして僕ですから、当然その考えは刷り込まれていて、それは今回の共演にも当てはまります。

親子共演は、即興ですが一応決め事はあります。
しかし、「どっちがこうなったらこうしよう」という漠然としたものだけで、実際蓋を開けてみないと分からないんです。
だから面白い。
「AをしてBをしてCをして・・・」というきっちり決め事になると、段取りをしてしまうし、先が見えてるので全然面白くないんですよね。終わりが見えてるから。
そして不思議に疲れない(笑)
そういう意味では、太鼓衆一気で2時間コンサートやるより、共演で30分の方が疲れます(笑)

じゃあ、一気でなぜ疲れないのか?
いや疲れます。
でもそれは体力的なところだけで、見えないところの疲れが一切ない。
だって、全て決まっているから。楽です。その通りやれば終わりますから。
もちろんそれが進行ですから、それが悪いとかではありません。


でもこの共演は違います。
やりながら組み立てて行くんです。1秒先がどうなるかなんて分からない。
だから、聴く。
そして全神経を父の音や雰囲気や自分の音に持っていきます。
(・・・まだまだ聴けてませんが)
自分が何を叩くかなんて、自分も分からない。勝手に動くままにやるけど、勝手にやらない。
だから面白い。
だから凄まじい疲労感でいっぱいです。


正直「めちゃくちゃ楽しかった」です。
あれだけブッ叩けたのも、父がいるから。フォローしてくれるから。
とてつもない安心感の中で、思いっきり暴れることが出来ました。
途中自分で気づいたんですよね。「あ、僕笑ってる」って。
違う事をしてもノッてくれて、雰囲気で合図くれて、そして底なしのパワーで後押ししてくれて・・・。
そして遊んでくれる!
これを笑わずに入られますか???
同時に「45分のハンデを貰って、まだ叩けるんか!」という圧倒的な差を目の当たりにし、完敗の笑いも止まりませんでした(笑)
やっぱりお父さんは凄いや。


終わってから
「一輝さん子供の顔になってましたよ」
「あんな楽しそうに叩いている姿、初めてみました」
子供に戻っていたのかもしれません。
それくらい、全てを捨てることが出来、内容の濃い時間だったのかなと。


父との共演は、これで終わりました。

思い残すことはありません。全て出し切りました!
それで完敗しました。
だから、今、めちゃくちゃ気分がいいです。

お父さん、ありがとう!!
息子はもっともっとやります!