95年4月、高校3年。

新年度最初の部活で部長として挨拶は「今年はこれまでみたいに甘くやらへん。本気で全国狙うで」と伝えました。
が、人前で喋るなんてした事ないからめちゃくちゃ緊張したの覚えてます。多分、声震えてた(笑)


ちなみに部員の反応なし。
※熱くて浮いてる奴

まあどーでもええ(笑)


ということで、昨年から計画していた改変を少しずつ行っていきました。




練習スタイルを変えた



弱小高校はとにかく量をこなさなければなりません。練習も本番も。
しかし、その量は全国常連高に比べたら少ないのが現状です。


普段は座奏スタイルのイベント出演が多くて(地域のミニコンサートなど)、マーチングの練習は後回しにされていたのですが、今年はその数少ない時間で効率を上げれる様に【全てをマーチング主体としてみよう】と結論を出しました。
※大会しか見てない


そのためには練習方法から変えてしまえ、と。

マーチングは楽器を持って歩きながら演奏するスタイルなので、バランス感覚が大事だし体力もいるし、歩き方も綺麗で無ければなりません。
ならば、
・普段から立奏や歩きながらの練習に切り替えた方が効率が良いのでは?
・迫力ある音量出すには室内より外でやるのが良いのでは?
と思い、室内での座奏練習の時間を減らし、外で立奏または歩きながら演奏する練習を増やしました。


結果

この事により、以前のように歩くのがフラフラしたり、音が揺れたりするのが少し減りました。また野外で練習と、立奏で姿勢が良いせいか分かりませんが、音量が上がったような気がしました。




時間の効率化を図る

次は練習時間の見直し。
部活が始まるのは15時ごろ。終わりは18時だったかな。1日3時間しかガッツリ出来ません。
昨年までは、まずパートに分かれて練習。
時間も特に決めずパートリーダーに任せるのですが、どこかダラダラ。
集合も遅く無駄話が多かったし何となく間延びした感じがあったので、「〇〇分までパート練習、その後Aグループは室内練習、Bグループは外でマーチングの練習」という風に、【時間を切り詰めるというより、人の動きに無駄のないようなタイムスケジュール】を作ってその通りに動いてもらうよう指示。

結果

これはかなり効果ありで、ダラダラする時間が劇的に減り、時間がハッキリしてるから各パートリーダーも練習内容の時間が組みやすい、と好評でした。




パートリーダーと話を増やす


部員は60名近くもいてるので、細部まで目が届きません。
なのでパートリーダーに「あいつどないや?」「最近休みがちのやついてないか?」「1年と2年は仲良いか?」
など、頻繁に個別ミーティングをしました。


結果

これにより各セクションの進行具合や内部事情を把握でき、それによってパートリーダーと対策を組むことができました。



大会の曲を決める


ある日、マーチング大会で演奏する曲を決めました。
大会の曲は毎年3年生全員で決めています。
今年は例年より早く決めようと思い、みんなを集めてミーティング。
で、僕はいきなり先手を打って「今年はオペラ座の怪人で行きたい」と伝えました。
戸惑う同級生。
多分各々やりたい曲を控えていたと思うのですが、そんなのを聞いていたら収集つかないし、多人数のミーティングほど効率が悪いものは無い、と思っているので即効で終わらせたかったんです。

ちなみにこの曲をやりたかった理由は、日本一の高校が演奏していてめちゃくちゃカッコ良かったから、うちでもやってみたいと思ったからです。


「一輝、楽譜あんのか?」
やりたい曲があっても楽譜がない場合もあります。その時は探して取り寄せるか、プロにお願いするかの2択ですが、僕は日本一の高校が演奏しているビデオから耳コピを進めていたんです(2年生の3学期から)


「コンテとかどうするん?」
コンテとはフォーメーションを表す図面の事です。これも2年の頃から勉強していたので、やりたい構図は出来てました。



「時間は?」
規定は6〜7分で、足りない場合は他の曲を組み込んで時間内に収まるやり方もありますが、そこはもうクリア済み。


その他にも、みんなから質問されるであろう内容は全て事前に答えれる様に、そして見せれる様に用意していました。
(絶対やりたかったから、意地になってた!)


その曲にかける意気込み、熱意が伝わったのか、「一輝がそこまで言うなら、その曲にしようか」となり、曲が決定!
(同級生全員に感謝)





こうして、「今年は本気で狙ってるよ」というアピールを少しずつですが、時には行動で、時には話して、理解してもらっていきました。




が、そんなうまくいくわけない!!






続く